藤井ブームに触発され、将棋を始める人も増えているでしょう。また、お子さんが「将棋をやってみたい」と言い出したケースもあるかもしれませんね。
新しく将棋を始めた人にとっての悩みは「戦法」ではないでしょうか?
- 将棋にはいろいろ戦法があるらしいけど、初心者は何を覚えればいい?
- 初心者にも理解できるレベルの戦法解説本はないの?
こうした悩みを解決してくれるのが、今回紹介する『明快四間飛車戦法』という本(棋書)です。「将棋を始めたけど、何か一つ戦法を覚えたい」という人には、この1冊をオススメします。
四間飛車を初心者向けにやさしく解説!
レベルとしては、初心者~級位者向け。
有段者には不要だと思いますが、「四間飛車やったことない」という人なら、読むのもアリです。
この本は、四間飛車戦法に絞って指し方を解説したもの。四間飛車を指すと、相手は以下のどれかの作戦で対抗してくることが多いです。
- 斜め棒銀
- △6五歩早仕掛け
- 棒銀
- 玉頭位取り
- 左美濃
- 居飛車穴熊
これらの各作戦に対し、四間飛車はどのような指し方で立ち向かえばよいかを丁寧に解説してくれます。
「こんな感じで指せばいい」という雰囲気が掴める良書
初心者~級位者向けということもあって、「プロレベルの最善の攻防」や「最先端の研究」は出てきません。四間飛車側を有利にするための、いわゆる“やらせ”手順も多いです。
しかし、この手の入門書はそれでいいのです。「プロレベルの攻防」や「最新の研究」など出されても、初級者には難しすぎて読めません。百害あって一利なし。
初心者~級位者に必要なのは、「この戦法は、こんな感じで指せばいいんだよ」という“雰囲気”です。この本は、そのあたりの感じや雰囲気がうまく出せている良書です。
「こういう場面では、こういう考え方で指せばいい」という指針や、四間飛車を指すうえでの部分的なテクニックがいろいろ紹介されています。そのため、実戦で本の解説通りに進まなかったとしても、応用がききます。
この本で四間飛車に入門し、そこそこ指せるようになったら、もう少し難しい本にチャレンジすればOKです。
出版されたのは2001(平成13)年と古いですが、2022年現在でも、大きな書店に行けば普通に入手できます。入れ替わりや淘汰が激しい棋書の世界で、20年近く生き残っているということは、それだけで良書の証といえます。
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