このブログを訪れる人は将棋好きでしょうから、藤井聡太二冠が食品メーカー・不二家とスポンサー契約を結んだこと(2021年3月)はご存知かと思います。
そこからもう一歩踏み込んで、藤井二冠がイメージキャラとしてCM出演している『ON・OFFチョコレート』をご存知の方も多いでしょう。
今回は、この“藤井チョコ”に関して書いてみます。
藤井チョコの知名度はそこまで高くない?
藤井チョコが発売された直後、近所のコンビニに置かれているのを妻が発見、即買いしました。そして数日後、ママ友が遊びに来たときに、
妻「見て見て、これ買っちゃったんだよ」
ところが、ママ友の反応は「?」だったそうです。
妻「ほらー、将棋の藤井君がCM出演してるチョコだよ」
友「知らないわぁ」
ネットやテレビでもけっこう紹介されていたので、それなりに知名度のある商品だと思っていた妻からすると、ちょっと意外な展開だったようです。その後、妻は両親にも聞いてみたけど、知らなかったとか。
もっとも、私としては「ふーん」くらいの感想でした。10人に聞いて誰も知らなかったら「えーマジか」という気になりますが、聞いたのが3人だけですからね。それだけでは何とも言いようがないです。
ただし、藤井二冠が保持する棋聖・王位は防衛戦が6~9月なので、春の段階ではメディアへの露出が少ないのも確か。夏になって防衛戦が始まれば、また藤井チョコに注目が集まるだろう。
コンビニで「戦力外通告」のシーンを目撃……
ところが先日、近所のコンビニ(大手三強の一角)で見てしまいました。
ふ、藤井チョコが値下げコーナーに置かれてる……
あれですね、「商品入れ替えのため値下げ」というやつです。
コンビニの商品の入れ替わりが激しいのは、みなさんご存知だと思います。毎週のように新商品が棚に並びますよね。気付かないうちに少しずつ商品が入れ替わっていき、1年も経つと8割ほどの商品が入れ替わる、なんてことが昔は行われていたようです。
(現在はどれくらいの入れ替わり率か知りませんが)
そういう場所ですから、藤井チョコが棚から姿を消すのも不思議ではなく、自然の理です。が、そうは言っても、「はいお疲れー」と戦力外通告を受けているシーンを見ているようで、もの悲しさを感じました。
コンビニ商品の回転の速さの前には、さすがの藤井チョコも夏のタイトル防衛戦まで持たなかったか……。
ちなみに、次の仕事のとき、職場近くのコンビニ(大手三強の一角)をのぞいてみると、ここにもない。この前まで確かにあったのに。ここでも戦力外通告か。
コンビニではなくスーパーはどうか? 我が家はいくつかのスーパーを使い分けているのですが、藤井チョコを取扱っているスーパーがそもそも少なかったです。が、取扱っているスーパーでは、まだちゃんと置かれていました。
食した感想 普通のピーナッツ・アーモンドチョコ
で、肝心な話が遅くなりました。藤井チョコこと『ON・OFFチョコレート』、お味はどうなのでしょうか? 実際に食した私と妻の感想は……
普通のピーナッツ・アーモンドチョコっすね
大手のコンビニだと、「プライベートブランド・100円菓子コーナー」があって、この手のチョコはそこでも売られています。あれと同じようなもんだねぇ……ということで、私と妻の意見は一致しました。
いや、別に不味いと言っているわけではないですよ。フツーに美味しいと思います。手元にあったらパクパクつまんじゃいます。ただ、値段(約150円)と味のバランスを考えたら、リピートまではどうかなぁ……というのが正直な感想です。
先日、「個性」とは何か? という記事を書きました。その記事で、「個性とは、その人(モノ)にしかない資質・性質・能力」と定義しましたが、このチョコの個性ってなんだろうか?
たとえば、『ONチョコレート』の方にはブドウ糖を多く配合しているとのことですが、食べた人間は、はたしてそれを実感できるのか?
京都大学で准教授を務めた瀧本哲史さん(故人)が著した『僕は君たちに武器を配りたい』という本があるのですが、その中で、以下のような趣旨のことが書かれていました。
作り手側が、「他の商品とはここが違うぞ・この点で差別化できている」と思っていても、消費者側がその差を認識できなかったら、それは差とは言えない。
うーん、どうも「そういう商品」に陥っている感が拭えない。もっとも、それはバカ舌な私の感想であって、味覚の鋭い人からすれば、また違った感想もあると思います。