本日の記事は、「実戦次の一手」です。私の実戦の変化図から、みなさんの参考になりそうな場面を紹介します。
相穴熊の終盤戦 急所の筋を突けば一撃必殺!
相穴熊の終盤戦、振り飛車側が居飛穴に喰いついて、あと一歩で攻略できそうな場面が今回の問題図。
龍・と金・持ち駒の銀で、どう攻めるか? 角金銀の3枚で守られた穴熊は、まだ堅そうに見えますが、ここでは綺麗にフィニッシュする一手があります。↓クリックするとヒントが開きます。
問題図でやってはいけないのが▲3二とです(↓図)。
これは△3二同金と取られて、金が守りに働いてくるので、一気に難しくなってしまいます(↓図)。
居飛穴側に3三金を活用させてはいけません。3三金は、穴熊玉の逃走路をふさぐ邪魔駒のままでいてもらいましょう。
問題図の居飛穴は、2二の地点が弱いです。3二角・3三金は、いずれも2二の地点には利いていません。
つまり振り飛車としては、2二の地点を攻めれば「数」で押し切ることができます。2二の地点を攻める一手を探してください。
さて、いかがでしょうか?
結論が出た方は、↓クリックして答えをご確認ください。
正解は▲3一銀です。なんとこれで相手玉は受けなしです!
↑図は放置すると、次に▲2二銀成△同玉▲3一龍△1一玉▲2二銀で詰みます。よって、何か受けなければいけませんが、持ち駒を打って2二の地点に利きを増やすことはできません。
よって、▲3一銀は△同銀と取るしかありませんが、▲同龍と取ります(↓図)。
↑図は次に▲2二銀で詰みますが、たとえば△2二銀(↓図)などと受けても、▲同龍~▲3一銀~▲2二銀打で詰み。
居飛車が香車や桂馬を持っていれば、2二の地点に埋めて詰まないのですが……。現実には、持ち駒が角・金・銀なので、どれを2二に打っても▲同龍で逆用されて詰まされるのですね。
まとめますと、本問のポイントは以下の二つです。
- 2二の地点をロックオンする
- 3二角と3三金には触らずに攻める