振り飛車一筋・KYSの将棋ブログ

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もう永瀬王座はスーツのスポンサー契約を目指せばいいと思う

今回の記事は、「永瀬王座がタイトル戦でスーツを着ている件について」です。

こちらの記事でも書いたのですが、私は「スーツ批判派」です。しかし、批判ばかりするのもアレなので、前向きなことも書いてみたいと思います。

これは前から思っていたのですが……

永瀬王座が「タイトル戦でスーツ」を今後も変える気がないのであれば、もういっそ、どこかのスーツ製造・販売企業とスポンサー契約でも結べないのか? カッコいいスーツを提供してもらい、それで対局(タイトル戦ならなおよし)に臨めばいいのでは。

藤井二冠の活躍もあって将棋の広告価値が上がってきた

2021(令和3)年3月、藤井聡太二冠が、不二家およびサントリー食品インターナショナルスポンサー契約を結びました。また、王位戦では『お~いお茶』の伊藤園がスポンサーになりました。つまり、将棋に広告価値があることが、従来の新聞社などのスポンサー以外からも認められたわけです。

5年くらい前だったら、これらの企業がスポンサーになるのは考えにくかったですが、藤井二冠の活躍もあって追い風が吹いています。

「食品メーカーとかならともかく、スーツでスポンサーってあるの?」と思うかもしれませんが、あります。たとえば、洋服の青山は、プロ野球やJリーグのチームとスポンサー契約を結んでいます。
→洋服の青山ホームページ

しかし、スーツを着て野球やサッカーの試合はできませんよね。一般的にファンが目にするのは試合のシーンですから、せっかくのスーツ姿がお披露目される機会は少ない。

その点、将棋はスーツが“戦闘服”になりえますから、ガンガンお披露目できます。永瀬王座は28歳(2021年3月現在)ですから、まだまだ充実期は続くはず。つまり、タイトル戦からすぐに消えてしまう可能性は低いでしょう。

そして、藤井ブームで将棋に入ってくるのは、おそらく大半が若い人です。つまり、20代の社会人なら買い替えの、10代の学生なら数年後に新規スーツの需要があります。そういう層を狙うことはできないのか。

「スポンサー契約ってのは、そんな簡単な話じゃねぇよ」とか、「藤井二冠なら引く手あまただけど、永瀬王座じゃスポンサーがつかねぇよ」とか、そういうツッコミが来そうです。残念ながら、私はそっち方面は素人なので、この話にどれだけ現実味があるか、さっぱりわかりません。詳しい人がいらっしゃいましたら、教えてください。

永瀬王座も「本当は和服でタイトル戦に出るべき」と思っている

話は変わりますが、永瀬王座本人も、スーツ着用でタイトル戦を戦うことを、それなりに後ろめたく感じているのではないでしょうか。

なぜ、そんなことが言えるのか?
以前、永瀬王座のインタビュー記事を読んだことがあるのですが、その中で、

この後も、和服の着付けを習いに行く予定なんです。できるようにならなければいけないとは思うんですけど、
(インタビュー記事より抜粋)

こう語られていました。
「和服で対局する方が望ましい」と思っているんですね。「タイトル戦には和服ではなく、スーツの方が絶対にいい」と本気で思っているなら、そもそも着付けを習いに行こうという話にならないはずです。

もう一つ。

永瀬王座は、王将戦7番勝負(2021年1月~)の開始前に、主催者に対して「スーツでもいいですか?」と許可を取ったそうです。これはすなわち、「本当は和服でやるべきなんだろうけど……」との意識が裏側にあるわけです。

和服着用はルールではないので、本来なら、事前に許可を取る必要などありません。当日、スーツを着て現れればいいだけの話です。もし、永瀬王座が「タイトル戦には和服じゃなくてスーツがベストでしょ」と本気で思っているなら、そうしたはず。

しかし、実際は関係者に配慮してか、事前に許可を取っています。「自分を通す」ことに、多少は後ろめたい自覚があるわけですね。
(そういう自覚がなかったら、そもそも許可なんて取らないはず)

よく「スーツ賛成派」の人は、「和服だと身体がキツくてパフォーマンスが落ちるかも。そうなるくらいならスーツでもいいじゃん」という意見を出します。が、私に言わせれば逆で、「後ろめたい気持ちを抱えたままスーツで対局する方が、よっぽどパフォーマンスが落ちるんじゃないの?」です。

また、こちらの記事でいただいたコメントの中で、「世間から批判されるリスクを避けて和服を着た方が精神的には楽だと思う」との意見がありましたが、同感です。なんといっても将棋はメンタルの競技ですから、多少の身体的制約条件よりも、精神的なマイナス要素を取り除いた方が、パフォーマンスの向上につながると思います。

永瀬王座にスーツのスポンサーがつけば万事解決(?)

もし、永瀬王座にスーツのスポンサーがついた場合、永瀬王座はスーツ着用で対局することが「ルール化」します。スポンサーの商品を使用して仕事(対局)をするのは、当然ですよね。

スーツ着用で対局できる大義名分・正当性が生まれるわけですから、堂々とスーツを選ぶことができ、後ろめたさなど全部吹っ飛ぶはずです。批判をしようにも、「私がスーツでタイトル戦に出るのは、スポンサーの価値を高めるためにやっていること。スポンサーの価値を高めるのは、棋士の仕事の一つですよね^^」と言われたら、まったく反論できません。

スーツ批判派と賛成派の論争が消える。
永瀬王座も後ろめたさがなくなり、存分にパフォーマンスを発揮できる。
永瀬王座が勝ちまくれば、スポンサー企業も喜ぶ。

これで全部きれいに解決! ……って、さすがにそううまくはいかないだろうなぁ。

【関連記事】永瀬王座のスーツでタイトル戦対局は正直賛成できない